イージス・アショア配備停止「合理的でないと判断」 防衛相
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- 2020年6月16日
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NHK NEWS WEB 2020年6月16日
【イージス・アショア配備停止「合理的でないと判断」 防衛相】
新型迎撃ミサイル「イージス・アショア」の配備計画の停止を表明したことについて、河野防衛大臣は衆議院安全保障委員会で「コストと期間をかけるのは合理的ではないと判断した」と述べたうえで、これまでの説明と異なる判断となったことについて陳謝しました。
「イージス・アショア」の配備をめぐり、河野防衛大臣は15日、迎撃ミサイルを発射する際に使う「ブースター」と呼ばれる推進補助装置を安全に落下させるためにはミサイルそのものの改修が必要で、費用や期間などを踏まえて計画を停止すると表明しました。 16日開かれた衆議院安全保障委員会で、野党側が「『ブースターは演習場内に落ちるようにする』というこれまでの説明は、虚偽だったのか」などとただしました。 これに対し河野防衛大臣は「政府として、『ブースターを演習場の中に確実に落とします』と約束をしている以上、責任は果たさないとならない。そのために新たに2000億円、10年というコストと期間をかけるのは、安全保障の観点からも、限られた防衛予算の使い方としても合理的ではないと判断した」と述べました。 そのうえで河野大臣は「日米間の議論で当初、『ソフトウエアの改修でやれるのではないか』という判断だった。配備の説明をしながら改修の努力をしてきたと思うが、結果としてこういう事態になったことについては防衛大臣としておわび申し上げなければならない」と述べ、これまでの説明と異なる判断となったことについて陳謝しました。 また河野大臣は「配備は閣議でも決定されていることなので、必要ならば閣議で再決定することになる」と述べ、配備を正式に中止する場合、改めて閣議決定が必要だという認識を示しました。 一方、これまでにかかった経費について「今までにアメリカ側に支払っているのは120数億円だと思う」と述べたうえで、今後、イージス艦を増やすことになれば、配備を計画していたシステムの搭載も検討する考えを示しました。
外相「米との協力に影響与えることは考えていない」
日米関係に与える影響について、茂木外務大臣は衆議院安全保障委員会で「安全保障環境が一層厳しさを増す中、これまで同盟国であるアメリカとのさまざまな協力により、切れ目のない体制を構築してきた。今回の決定がこのようなアメリカとのさまざまな協力に影響を与えることは考えていないが、引き続きアメリカと緊密に連携し、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していきたい」と述べました。
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